SwissおよびSwiss madeは保護された商標です

時計業界にとって、SwissあるいはSwiss madeという地理的表示は、広く認められた参考となる表示です。だからこそ、FHは努力を惜しまず、世界中でこうした表示を保護しているのです。こうした表示の乱用を防ぐためだけでなく、問題ありと証明される可能性のあるSwiss表示を取り入れた商標の登録申請を許可しないためにも、対策を講じています。

これに関連して、香港と米国(スイス時計産業の2大市場)のいずれにおいても、腕時計の生産地を明らかにするために使用されている基準は、スイスの基準ほど厳しくはないということを覚えておくべきでしょう。上記2か国の場合、ムーブメントの生産国が腕時計の生産国ということになります。

ただし、いずれの地域においても、認証マークとして地理的表示を登録することは可能です。このマークは、権利所有者自身は使用しませんが、このマークを管理する規則が監視されている限りは、第三者が利用することが可能です。この使用権の当然の結果として、乱用が発生した場合、権利所有者は認証マークにより生じる権利を主張することができます。

FHが2006年以降、香港でのSwissマークの、米国におけるSwissおよびSwiss madeマークの権利保有者であり続けているのは、この目的、すなわち、SwissおよびSwiss madeという表示の保護を確実に改善するためです。

したがって、香港または米国市場向けの腕時計にこれらの表示を使用する任意の団体は、当該認証マークの使用を管理する規則を遵守しなければなりません。後者は、腕時計におけるSwissの名称の使用を規制する法令で概説された規定にはっきりと言及しています。侵害した場合は、法的手続きが取られます。