時計産業について スイスの腕時計には、初心者レベルのモデルからハイエンドな高級時計まで、あらゆる価格帯の製品があります。中には、高価だと思われるものもありますが、その価格の正当性を証明する多くの理由があります。
一般的に言うと、ムーブメントの性質ゆえに、機械式時計はクオーツ時計よりも高価です。しかし、それ以外の部品もまた、腕時計の価格を決める要因となることがあります。
クオーツあるいは機械式ムーブメントの生産は、技術の最先端にあります。機械式ムーブメントは、細心の注意を払って生産されています。スチールの研磨、ブリッジの装飾や面取りという仕上げ工程は、手作業で行う場合もあります。最高品質の部品は、非常に厳しい製造基準に適合するよう、綿密に監視されています。
ケースを製造する際には、多様な種類の素材（特にプラスチック、スチール、セラミック、貴金属など）が使用されることがあります。たいていの場合、ケースの金属組成は、裏蓋、または付属書類に表示されています。プラスチックケースは比較的安価で、お値打ちな「ファッション」ウオッチに最も頻繁に使われます。スチールは貴金属ではなく、多くの場合、スポーツウオッチの製造に使用されます。
金メッキの腕時計の価格は純度（14カラット、18カラットなど）、メッキの厚さ（5ミクロンから40ミクロン以上にすることが可能）によって異なります。一方、100％貴金属製の時計の価格は、金属自体（金、銀、プラチナ）の価格、作業の難度によって異なります。
ダイヤルを保護するために使用されるクリスタルの種類も、多様です。仕上げはさまざまなやり方があり、プラスチック、ミネラル、サファイアクリスタルはどれも一般的に使われていますので、価格には幅があります。プラスチックの腕時計ガラスは、主に大量生産の安価な製品を対象としていますが、一方でミネラルクリスタルは、他の製品範囲においても極めて広く普及しています。他方、サファイアクリスタルはさらに高価で、非常に高レベルの耐傷性を保証します。
ブレスレットも時計の価格に影響を与える可能性があり、当然ながら、プラスチック製ストラップと希少な革製ストラップ、または、例えば貴金属製やチタン製ブレスレットとの間には大きな価格差が生じると考えられます。
